お店を出て若干ふらつく足取りで輝臣さんにもたれ掛りながら夜道を歩いていた。

「水穂ちゃん、家まで送って行くよ」
「…」
「タクシーがつかまる大通りまであと少しだから」
「…ない」
「え」
「家…帰りたくない」
「…」
「また昨日みたいな事があったら私…怖くて」
「あぁ、大丈夫だよ。君に纏わりついていた生霊、今はもううろついていないから。もう襲って来る事はな──」

私は優しく語る輝臣さんの腕を一層強くギュッと締めた。

「…解って」
「え」
「……もっと一緒に…居たい」
「…」

輝臣さんと彼氏彼女という関係になってから二時間も経っていない。

だけど私の中では少し甘い肩書きの相手となった輝臣さんとの繋がりをもっと感じたいと思った。

「ダ、ダメ?他のお店でいいからもう少し話を──」
「はぁ、本当参った」
「え」

急にグッと体を引き寄せられ、きつく抱きしめられた。

「今夜は見逃してあげようと思ったのに…煽ったのは君だからね」
「!」

耳元に唇を寄せられ、囁かれた言葉に一瞬にしてブルッと体中が粟立った。





───其れからの事は…よく覚えていなかった








「はぁっ、あんあんあんっ」
「ふっ…ん、んっ」

次に意識がはっきりしたのは、輝臣さんの部屋のベッドの上でだった。

ぼんやりと覚えているのは、タクシーに乗って連れて行かれた輝臣さんの暮らす部屋のあるマンションで、なんだか妙に広い部屋の廊下をお姫様抱っこされてフワフワとした気持ちになったという事。

そしてこれまた大きなベッドに下ろされ、そして性急に唇を塞がれ、其れと同時に体中がカッと熱くなる愛撫を受けた。


「や…激し…ぃっ、あっ、あんあんあんっ!」
「ごめん──手加減出来ない…んっ」

深く濃い、ねっとりとした前戯を散々施され、もどかしいまでに疼き濡れ過ぎた私の中に輝臣さんの荒ぶったモノは容赦なく挿入り込んだ。

「あぁん、あっ、あっ…あぅ、はぁん」
「はぁはぁ、んっ、あっ」

パンパンと激しく打ち込まれる楔は私の最奥をギュッギュッと擦り付ける様に押し続けた。

掲げ上げられた両足はより一層輝臣さんとの隙間を無くし、ごく短い距離で素早いピストンを繰り返していた。

「やぁ…あ、あっ…はぅ…!い、イッちゃう…イ…ッ」
「ん、んっ……あっ」

やがて私の中は蠢き、キュゥゥゥと中のモノを締め上げようとしていた。


(あ─── っ)


初めての感覚。


セックスで…


中でイクという快感を私はこの時初めて知った。




「はぁはぁはぁ…あっ…」
「…はぁ…凄い…水穂ちゃん…滅茶苦茶締め付けられたよ」
「やっ、は、恥ずかしい事云わないで!こんなの初めてなんだからっ」
「…え」
「初めて…中でイッた…」
「そ、そうなの?」
「~~~」

大して経験人数があった訳じゃなかったけれど、こんなに激しくて蕩けて気持ちのいいセックスは今まで知らなかった。

「ははっ、俺たち体の相性バッチリだね」
「! て、輝臣さんっ恥ずかしいからそういう事を───んっ!」

恥ずかしさから反論しようとした口はグッと塞がれた。

ねっとりと弄ばれる舌が痺れて来る頃、やっと唇を放してもらえた。

「あ…っ」
「本当に大好きだよ、水穂ちゃん」
「……わ、私も」
「俺が色んな事から君を護ってあげるから…安心して俺の傍に居なさいね」
「…はい」

麗し過ぎる眼差しと言葉で私はどうにかなってしまう気がした。



突然降って湧いた出逢いと繋がりに不思議な縁を感じながらも甘んじて受け入れた私。

(もしかして…澪と義姉妹になっちゃうかも知れない…?)

そんな浮ついた事を考えながらも再び始まった甘い遊戯に身をくねらせる私だった。





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